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2015年 04月 13日
成人式には中学の同級生と一緒に出席するのが地域の通例となっている。通例というよりは、成人式が執り行われる大きな文化ホールは出身の中学で席が区画分けされており、そこに行くように誘導される。
大学生になっていたオレは、正月休みで帰郷しており、同級生と文化ホールに行く約束をしていた。 式はそんなに楽しいものではなかったが、何だか大人になった気分にはなっていた。それよりなにより、懐かしい仲間達と久しぶりに会えてすごく楽しかった。式が終わると、文化ホールの外では『懐かしい!』と集まる同級生達。女性は化粧をしていて昔の印象とは全く違って誰だかわからなかった。みんな大人びていて、オレだけが垢抜けない芋学生。何だか取り残されている感じがした。 まあそんなのはどうでもいいんだけど、ワイワイとやっている最中、同級生のS子がオレの所に近づいてきて『桃子が探してたよ』と耳元で言った。なんでそんな隠し事みたく言う必要があるんだよ。 周りを見回すと、3組が集まる場所を発見。その中に桃子が笑う姿をすぐに見つけた。でもなんだか恥ずかしさもあり、オレから3組の輪に近づくことは無かった。 1時間もその場にたむろしていると『せっかく成人したんだし、今夜みんなでお酒でも飲みますか?』という流れになり、同級生と飲み会の約束をした。その頃になるとほとんどの人が携帯電話を持っていて、番号の交換をした後に今夜の飲み会の集合時間と場所を決めると、解散と言うことになった。 桃子がすぐそこにいて、声を掛ければなんて事はないことはわかっていた。でもその時は同級生達の視線が気になったし、なにより何年も前から桃子と付き合っていると噂になっている男が3組の輪の中にいた。輪の中というか、桃子の隣にいたんだ。 オレは家に帰るべく、バス停に歩き出した。心のどこかで『桃子なら、帰るオレの姿を見れば走ってきて声を掛けてくるだろう』と勝手に想像していた。バス停には灰皿が設置してあったので、タバコに火をつける。3分ほどでバスが来た。 どうするオレ?乗るのか?乗らないのか? ヘナチョコのオレはタバコの火を消し、バスに乗ろうとバスの入口に足を掛ける。その時、大きな声でオレを呼ぶ声が聞こえた。桃子の声だというのはすぐにわかったので、バスに乗るのを止めて停留所から離れる。 走って桃子がオレのところに近づいてくる。腕にしがみ付いて息を切らしている。なんだよ・・・可愛いところあるじゃんか。 次の瞬間 『atukim!あんたさ、なんで私のこと無視してるのよ!』と、不意討ちの全力ビンタを食らった。頭の上にヒヨコが踊った。桃子は続けざまに『S子に、「atukimに会ったら私のところに来るように伝えておいて」って言ったはずだけどなあ』と言うと、もうケラケラと笑っていた。『いってーなあ。ビンタすることねーじゃん』と言うと、桃子は『ごめんごめん。久しぶりに会えたのに、あっ!atukimが行っちゃう!って思ったらつい興奮して』と本当に申し訳なさそうにしていたので、『もういいよ。大丈夫大丈夫。』と桃子の肩をトントンと叩いた。 桃子も今日は同級生と久しぶりの同級会をするようだったので、じゃあ携帯番号だけでも交換しておきますか、という感じで連絡先を教え合った。 ビンタされたと思ったら、次の瞬間には笑って話している俺と桃子を見て、周り人たちは奇妙に思ったろう。3組の連中の視線が痛かったので、オレは『そろそろ同級生のところに戻ったら。連絡先交換したんだからいつでも連絡してきたらいいよ』と桃子の背中を押した。桃子は『じゃあ、またね』と手を振って戻っていった。 そこのバス停にバスがすぐに来るわけはなく、その場で待つのも何だか恥ずかしかったので、3区間ほど歩いてバスに乗って帰ったのは言うまでもない。
by atukim
| 2015-04-13 15:00
| 世界に一つだけの花
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