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2015年 04月 09日
高校2年の夏休み。
オレは毎日のように親友のRと何をするわけでもなく、ゲームセンターに行ったり喫茶店で時間を潰して一日を送っていた。 その日は夕方4時頃には家に帰ろうということになり、自転車でトボトボと帰っていた。Rと大きな幹線道路を自転車で走っていると、路線バスがオレ達の横を通っていった。そしてその先にあるバス停で、見覚えがある女の子が降りてきてこちらに走ってきた。 『atukim!!!久しぶり!!!』 そこには少し大人びた桃子の姿があった。『おおーーーーー!桃子!』。桃子の笑顔を見て、オレは懐かしい気持ちで一杯になった。話を聞くと、どうやら買い物帰りにバスで家に帰る途中、自転車に乗るオレの姿を見つけてバスから飛び降りたとのことだった。Rはその様子を見て、『じゃあ俺、先に帰るわ。じゃあなatukim。』と気を利かせて先に帰ってしまった。R、悪いな。 オレは自転車を降りて、桃子と並んで歩きながら話した。中学校を卒業する時、どこへ進学するのかも聞かずに、さよならも無く、別の道を歩き始めてしまったため、お互いの今の状況を報告しあった。 オレはY高校、桃子は女子高のT高校へ進学していたこと。オレは最近また実家が引越しをしたことや、でも元々住んでいた場所から引越し先は5kmも離れていないことを伝えた。桃子はお嬢様が集まる女子高に進学してしまったことを、なんだか後悔しているようなことを言っていた。自転車で通学することさえ禁じられていて、でもそれを守るような桃子ではなく、校則違反のチャリ通学を繰り返しているとケラケラと笑った。風の噂では、中学の同級生だったヤツと付き合っているなんてのも聞いていたが、それはあえて桃子に直接は聞かずにおいた。 歩いていると、オレの家はもう目と鼻の先になっていた。桃子にそれを言うと『せっかくだから久しぶりにatukimのお母さんに挨拶していくかな』と突拍子も無いことを言い出した。まあ桃子のお母さんとうちの母は昔から懇意にしていて、桃子のことも小さい頃から知っている。桃子がそう言うなら寄っていきな・・・ということで急遽うちに来ることになった。 女の子を家に連れて帰ったことなんて今までの人生で一度も無いので、なんだか家に桃子を招き入れることに緊張感があった。桃子が彼女?いや、全くそういうわけではない。母にはなんて説明する?そこで偶然会って・・・。 オレの心配は一瞬で吹き飛んだ。桃子は『おばさ~ん、お久しぶりで~す!』と玄関先で声を張り上げた。母はバタバタと出てきて、桃子の顔を見たらすぐにわかったようだった。『桃ちゃん久しぶり!どうしたの?』『そこでatukimを偶然見かけて、家が近いって言うから寄ってみたの』『どうぞ、あがってちょうだい』 桃子はあっという間に家にあがりこんでしまった。すげぇわ、あんた・・・。 その時すでに外は暗くなり始めていたので、母親は『桃ちゃん、電話貸してあげるから家に電話しておきなさい。atukimの家にいるって。あとで家までatukimに送らせるから心配しないでね』母はそう言うと桃子に電話を手渡す。 桃子と母が親しげに話す姿を見ていたら、なんだか変な気持ちになってきた。なんだろう、この感じ。とは言っても、オレがその会話に入る隙なんて一寸たりとも無かったんだけどね。 1時間ほど居間で話しただろうか。母は『atukim、遅くなっちゃうから桃ちゃんをそろそろ家に送ってあげなさい』と言い、桃子に『これ、お母さんに渡してね』とその場にあったカントリーマームを5個ほど手渡した。『こんなもん渡すんじゃないよ!』とオレは言ったが、桃子は『うん、渡しておくね』と受け取っていた。女性のこの感じが、未だにオレは理解できないでいる。 桃子を自転車の後ろに乗せて、オレは桃子の家に自転車を走らせた。って言っても桃子の家がどこなのか全くわからない。道案内を桃子にさせて、言われるがままオレは自転車をこいだ。桃子は立った状態で後ろに乗り、オレの首に腕を回して抱きつくように掴まっていた。『おいっ!あんまりくっつくんじゃねーよ!』と、オレは思ってもいないことを口にしたが、桃子は『別にいいじゃん。なになに?atukim照れちゃってるの?かわいーところあるじゃんw』なんてからかわれる始末。首の辺りに桃子の胸の感触を絶え間なく感じる。 桃子よ。あの時君はどんな表情で、どんな感情でオレの自転車の後ろに乗っていたんだい? 20分ほどで桃子の家に到着した。桃子は玄関で鍵を開け、玄関先でまた大きな声で『おかあさ~ん!atukimが来たよ~!』と言った。おばさんが走るように出てきて『あ~ら、atukimちゃん。どうしたの、久しぶりねえ。あがっていく?』と言ってくれたものの、もう外は真っ暗で19時を回っていたので『もう時間も遅いのでオレ、帰ります』と言い、桃子に『じゃあ』と声をかけて自転車に乗った。桃子は『ちょっと待って!』と言い、玄関にあったメモ帳にササッと何かを書いた。『これ、私のポケベルの番号だから』と手渡され、『じゃあ、またね』と桃子は言った。 帰りは鼻歌を歌いながら、晴れやかな気持ちで自転車をこいでいたのを覚えている。 桃子のポケベルには数回メッセージを入れたが、オレ自身が何も連絡手段を持っていなかったので、桃子との繋がりはいとも簡単に途絶えた。
by atukim
| 2015-04-09 20:30
| 世界に一つだけの花
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