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2015年 04月 07日
中学の入学式。母が親しげにどこかの知らないお母さんと話している。その横にニコニコしながらオレの顔を見つめる女の子。すごく魅力的な女の子。でもオレには心当たりが全く無い。
母が言う。 『ほら、桃ちゃんよ』 名前を聞いても全く記憶がない。記憶が無いというよりは、頭の中に霧が掛かった部分があって、そこにしまいこんで取り出せなくなっている感じだ。誰だっけ?桃ちゃんって。オレにこんな友達いたっけ・・・。 『atukim、久しぶりだね』 ん?この子、なんでオレの名前を知ってるんだ?っていってもオレはこの子の事を何も知らない。。。だからオレは『あぁ・・・』と連れない返事しかできなかった。 偶然にもオレは2組で、桃ちゃんと呼ばれる彼女は3組。一緒ではなかったけどクラスは隣同士。誰だ・・・桃ちゃんって。 数週間で同じクラスのヤツらとは仲良くなった。そんな中で『桃ちゃん』と同じ小学校でクラスも同じだったS子に桃ちゃんの情報を聞いた。『なになに?atukim君、桃子のこと狙ってるの?』と言われたが、『まあ、なに、そういうわけではないけど、彼女とは昔からの知り合いでさ、小学校の頃はどうだったのかなって思って』と言うと、S子はニヤニヤしながら教えてくれた。 桃子はY小学校に小学3年生の時に転校してきたこと。活発でみんなに好かれる性格であったこと。小学校高学年になると多くの男子が桃子の事を好きだったことなど等。 桃子・・・。 ぼやけた記憶が少しずつ蘇ってくる。そうだ。そうだった。桃子・・・。そういえば小さい頃に女の子と一緒に遊んだ記憶がある。あれが桃子だったのか?顔は思い出せない。だけどいつも一緒にいた。一方的にオレが好きだったのか?そう、いつもその子につきまとって怒られていた。オレの右手の親指の付け根にある古傷。転んで怪我して付いたものだとばかり思っていたが、これはその女の子と喧嘩して、噛まれて付いた傷がそのまま残ったものだ。 廊下の窓から外を眺めていた。学校の校庭の栗の花が最盛期をむかえていたので、こみ上げる吐き気と笑いに耐えながら。すると後ろから『atukim、何してるの?』と女の子がオレを呼ぶ声がした。 聞き覚えがある。というか、この中学校でオレの名前を、苗字ではなく下の名前で呼び捨てにするのはこの子だけだから。 桃子がオレに対して感じている親近感と、その逆でオレが桃子に対して感じていた距離感は、当時はかなりズレていたように思う。桃子にとってオレは幼馴染で、小さい頃によく遊んだ男の子。オレにとって桃子は、中学生になって初めて会う女の子という感覚。なんでこの女の子はそんなに馴れ馴れしいのだろうか・・・。嫌ではないけれど。 でもね、桃子がオレに幼少期の話を懐かしそうに話すのを聞いていると、しだいにぼやけていた記憶が鮮明になってくる。同時にやっぱりオレと桃子は幼馴染だったんだと実感が沸いてきた。 桃子はオレが忘れてしまっていることを、事細かく覚えていた。昔住んでいた地域の子供達の中でオレが一番最初に補助輪無しの自転車を乗れるようになったこと。桃子とオレ、さらにもう一人純ちゃんという女の子が一緒の仲間にいて、毎日のようにかくれんぼをしたこと。かくれんぼはいつもオレばかりが鬼をしていたこと。それは桃子と純ちゃんで仕組んでいたこと。なぜか毎日桃子の家にオレが遊びに来ていたこと。そして毎日喧嘩したこと。オレが突然引っ越してしまったこと。引っ越した後、すぐに小学校に入学して純ちゃんと同じクラスになったこと。そして3年生の時に引越しでY小学校に転校して、純ちゃんとは離ればなれになってしまったこと。ただ、スイミングスクールで純ちゃんと一緒だったこと。そのスイミングスクールでオレを一度だけ見かけたことがあること。桃子は何でも覚えていた。
by atukim
| 2015-04-07 20:40
| 世界に一つだけの花
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